まだまだあるよ!クエンティン・タランティーノ監督作品~後編~

スポンサーリンク

前半でタラちゃんの衝撃はだいぶ伝わったのではないでしょうか。しかし、彼の進撃は留まるところを知らず、近年は社会問題に言及するかのような作風にまで手を出し始めました。音楽ではあの大御所も。必見です。(この頃からタラちゃん特有の爽やかなグロさが際立ち始めます!ご注意を…)

・デスプルーフinグラインドハウス
・イングロリアス・バスターズ
・ジャンゴ 繋がれざる者
・ヘイトフル・エイト

デスプルーフinグラインドハウス(2007)


『グラインドハウス』 日本予告篇


低予算のB級映画をこよなく愛するタラちゃんが作った、B級映画好きによるB級映画好きのためのB級映画。音声のブレや映像の傷をあえてそのままにし、途中出てくるジュークボックスはタラちゃんの私物とか!キル・ビルで思いがけず大作を作ったタラちゃんが「俺の原点!」と言わんばかりに作り上げた本作。キル・ビルでユマ・サーマンのスタントを務めたゾーイ・ベルが主要キャストで出演。

イングロリアス・バスターズ(2009)


『イングロリアス・バスターズ』 予告編


「アイツら」を殺る。武器は「映画」だ。第二次大戦中ナチ占領下のフランス。主人公は2人。一人はナチに家族を殺されたユダヤ系フランス人の女性映画館主。もう1人はユダヤ系アメリカ人で構成された秘密部隊を率いるアメリカ陸軍中尉。復讐の物語はナチのプロパガンダ映画のプレミアム試写会で映画館ごと焼き尽くすシナリオに向かって走り出す…。多分きっと、映画で大々的にナチをやっつけたのはこれが最初の作品なんじゃないかと思う。世界はヒトラーにやられっぱなしだったけど、映画では勝とうよ。やっつけようよ。やり返したっていいじゃないか!と、言わんばかりに「気持ちいい復讐」でタブー中のタブーを破りまくったタラちゃん。諸々受賞しまくりました。

ジャンゴ 繋がれざる者(2012)


映画『ジャンゴ 繋がれざる者』日本版予告編


50年代終わり、アメリカ南部の農園。奴隷だった男が賞金稼ぎに助けられ、ある賞金首を捕まえることに協力すれば別の農園に売られた妻を助け出す手助けをすると言われる。「DJANGO. The D is silent.=俺の名はジャンゴ。Dは発音しない」ジェイミー・フォックス演じるジャンゴが可愛すぎますね。シュルツとのぐだぐだしたやり取りもタラちゃんっぽくて愛嬌がある。しかし、この映画の最も評価されるべきポイントは、あの痛ましすぎる黒人奴隷の歴史を、ギリギリのラインでブラックコメディとして描き切っていることだと思います。

ヘイトフル・エイト


映画『ヘイトフル・エイト』予告編


タラちゃん語で語る、マカロニウエスタン・コメディ・ミステリー。長いよ!ってね。雪山に閉じ込められた8人の男女。繰り広げられる会話劇。張り巡らされる伏線。芽吹き始める嘘と嘘。全員の嘘が明らかにるとき、物語は溢れる血しぶきと共にクライマックスへ向かう!巨匠、エンニオ・モリコーネが音楽を担当し、アカデミー賞はじめ主要映画賞作曲賞を受賞した。荒野の用心棒やニュー・シネマ・パラダイス、海の上のピアニストといった名作の音楽を担当しまくり、映画音楽で彼の右に出る者はいないと言われながらも、ノミネート8回にして初めてのアカデミー賞作曲賞受賞だった。